2018年05月11日

喪服

人生には何度か悲しいお別れがあります。
お葬式に参列された事がある方は経験したことがあると思いますが、参列者は皆、葬儀の気持ちを映すような真っ黒な喪服を着てお葬式を執り行います。




今では、喪服といえば当然の〝黒〟ですが、長い歴史の中で喪服はさかのぼること平安時代から明治30年頃までは〝白〟だったそうです!


明治30年の明治維新で、外国文化を積極的に取り入れ始めたのをきっかけに、海外の黒の喪服文化も入ってきて、皇室の葬儀では海外からの国賓の目を気にして、皇室の喪服は〝黒〟と正式に定められたそうです。

ただ、この時はまだ『えらい人』だけが黒い喪服を着ていたようですが、
その後、戦争が始まり死者が増え、頻繁に葬式が出されるようになると、一般庶民も汚れやすい白よりも黒を着るようになったそうです。


喪服の歴史には、喪服の色を変えなければならないくらい沢山の死者を送り出さないといけなかった
悲しい歴史があるのですね……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)



とはいえ、あくまでも黒が主流であることに違いはないようですが、全てが黒というわけではありません。


葬儀のルールも地域で違いがあるように、今でも喪主だけは白の着物という地方もあるそうです。


歌舞伎俳優の中村勘三郎さんの葬儀では、奥様は真っ白な着物姿でした。

【貞女ニ夫に見えず】
(ていじょじふにまみえず)

夫以外の人には染まらない
夫が死んだ後も再婚する事はない


という意志を示すため
日本古来の伝統に従って白い喪服を召される場合もあるようです。


夫を支え続け、最期まで看取った妻としての誇りが白い喪服には現れているのかもしれませんね(´ー`)


喪服は、亡くなった人への深い愛情の象徴や決意を示す身だしなみである事は変わりありません。
  


Posted by 柴内石材  at 16:55Comments(0)その他